庫裏ができるまでの話⑧の続き
2016年2月26日に開催された総代会で庫裏建て替え計画のプレゼンを行ったものの、協議の結果この計画は一旦ストップとなった。ストップとなってしまったものの、福岡県の都市計画課との開発関連の協議が継続中だったので、2016年3月3日に福岡県庁にて協議を行っている。
その後お寺から、もう少し面積を縮小した案を作ってほしいとのことで、スタディをしている。総代会で発表した案は1,000㎡ほどだったが、この案では600㎡ほどでまとめている。

このようにプランをスタディしたり、福岡県や開発業者との協議記録をまとめたりして2016年度は幕を閉じた。庫裏計画の見通しが立たなくなったことは残念ではあったが、ありがたいことに滋賀県大津市で2kwgalleryの新築計画を正式に進めることになった。この計画は現代美術のギャラリー付き住宅ということで、なかなか気合が入る。

2kwgalleryは大阪市の靭公園に面したビルにあった。

クライアントの話と敷地を見た第一印象で、ざっくり作ってみる。

それを煮詰めて煮詰めて、

プレゼン案。
とにかくバンバンスタディをして4月末にプレゼンを行い、お互いの方向性を確認して、5月末に最終案にたどり着いている。
そんなこんなしていると、光桂寺から他の寺院の見学のお誘いを受け、6月と7月に福岡を訪れていた。6月は久留米のお寺に行ったと思う。この時はお寺の皆さんと僕と合わせて6人。建物全体、特に厨房や玄関回り、広間などを見学。

7月は八女市かみやま市のお寺だったと思う。筑後船小屋という駅で待ち合わせて、マイクロバスでお寺へ向かう。この時は婦人会の方々を中心に20人ほどだった。


この辺りは筑後平野というらしい。地平線が見えるほどの広大な平野で、見渡す限り田畑が広がっている。水路が縦横に走っていてとても美しい。バスからの眺めがとにかく楽しい。

見学先に到着前に昼食休憩となった。

ワラスボという魚。お昼ご飯にこれが出てきたらどうしようかと思っていたが、出てこなかった。博多駅では干物がお土産品として販売されていた。昼食を終え、見学するお寺へ向かう。


納骨堂、厨房の見学を終え、最後は広間にてお茶とお菓子をいただく。説明してくださったのは坊守さんであった。特に厨房の説明は皆さん熱心に聞いていて、質問なども出てなかなか活発な見学会となった。この後も見学会は何度か行われたり、総代会や次世代光桂寺の会にて皆で話をするなど、門徒さんと共に庫裏について考える機会を設けていたわけだが、2016年7月6日に行われたこの見学会を最後に僕はしばらく福岡に行くことはなかった。計画が始まっていた滋賀県の2kwgalleryは翌年の5月に無事竣工し、その後もまあいろいろあったわけだけれども時間は平等に過ぎていった。そのように日々慌ただしく過ごす中で、僕の頭の中から光桂寺の庫裏建設の話は次第に薄れていき、きれいさっぱりなくなってしまった。
2020年、日本国内でコロナウイルスの感染・発症が確認された。この未知のウイルスは瞬く間に世界中で猛威を振るいだし、人々を恐怖の底に陥れるわけだけれども、庫裏計画も思わぬ展開を見せていくことになる。
