京都市傾斜地を活かした混構造の住宅|京都市・M、他 2025.10.01

ついに10月に入った。日中はまだ暑いがさすがに朝晩は涼しく、過ごしやすくなってきた。

京都市内で計画中の住宅 京都市・Mも正式に設計を進めることになった。最初にお話をいただいたのは2022年の12月だったので、ここにたどり着くまで3年近くかかったことになる。思いのほか時間がかかってしまった。その間大きく方針が変わってしまいそうになったりしてどうなることかとハラハラしたんだけれども、「ここに建築を建てるのだ」というクライアントの強い意志が持続したことによってここまでたどり着くことができた。

建築内観模型。

しかしその間に建設物価はもちろん、あらゆる物価は上昇し、今年度からは建築基準法も変わるなど、状況は厳しさを増しているわけだけれども、そういった中でこそ研ぎ澄まされる建築があるのではないかと考えている。

・・とか考えながら暑い9月を過ごしていたわけなんだけれども、今年の9月はまあまあ色々あった。去年の9月も色々あったけど。

まずは京都市内でRC造住宅のリノベーション工事を行った。既存の車庫の奥の部屋を取り壊して車庫面積を拡張し、車2台を縦列駐車する・・という、なかなかアクロバティックな60㎡ほどの工事内容であった。車庫の奥は元々和室になっていて、この和室からガラス越しに車が見えることになる。和室は炉も切ってあるかなりきちんとした和室だが、プランニング上、どちらかというと客間・予備室のような扱いになっている。常に人がいるリビングダイニングからいつも車が見える‥というプランではないんだけれども、これもガレージハウスの一種ということになるのであろうか。

この仕事は2024年の6月ごろにお話をいただいて、今年7月に着工して9月末に無事引き渡しを終えた。昨年の夏は福岡県の保育園建て替え工事、味坂保育園の現場で非常に忙しかった時期でもあり、なかなか手が付けられなくて、こちらもものすごく時間がかかってしまった。最初の計画から大きな変更もあったが、こちらはなんといってもクライアントの寛大な心によって成し遂げられた計画である。

元々この住宅は1970年代に設計・建設された、設計監理がかなりきちんと行われたRC造の住宅で、僕が横内事務所在籍中に改修工事の実施設計を済ませて、独立後、自分自身の建築設計事務所を立ち上げてから工事監理業務を行ったという、色々思い出深い物件である。それから20年ほどが過ぎ、巡り巡ってありがたいことに今回の仕事となったわけだ。電動シャッターやセントラルクリーナーなどの設備系統はさすがに傷んではいたが、躯体や材木、断熱材の状態もかなり良かった。築50年以上経っているが、きちんと設計・施工を行うとこのような状態を保つことができるのだな、と色々勉強にもなった現場であった。

それから他には、大阪市住之江区の眼科クリニック、大橋眼科に洗面カウンターを増設したり待合室の家具を増やしたり、マンションの1階を福祉施設に改装した福祉施設・コスモスでは上階の住人の台所から漏水があって床が水浸しになったりしたのを確認しに行ったりと、振り返ってみるとまあいろいろあったんだな、という2025年の9月であった。