先日は古民家改修の現地確認のため南丹市の美山町に行ってきた。
美山町といえば茅葺の里である。町のいたるところに茅葺民家がある、というわけではないんだけれども、棟が高い分茅葺民家は他より目立つ。茅に苔が生えているような古い茅葺屋根もあるが、葺き替えて間もない屋根もちらほら見られる。
今回の計画も茅葺民家がらみで、民家→うどん屋さん→空き家という経歴の古民家を、都市部の会社のサテライトオフィスにして貸し出す、というものだ。最近のコロナ禍で観光客は減ったものの、こういう状況だからこそ、ニーズが出てくるであろうことを見込んでいるみたい。
茅葺のほうはうどん屋さんの店舗として使われていたらしい。茅葺古民家、結構面白そうなんだけれども残念ながらこっちは触らない。
今回の計画ではこちらの瓦葺の建物をオフィス仕様に改装する。
数年空き家だったようで、軒裏や壁の中にはスズメバチの大きな巣がいくつかあって、ちょっと緊張する。
建物の前は広い庭になっていて、一段降りたところに広い駐車場もある。夏は涼しいし景色も良いし、こういうオフィスで仕事をするのもなかなか良いのではないだろうか。
実測したり写真を撮ったりして、終了。その後は工務店さんの車に乗って八木のアトリエの現場へ。現場に行くのは昨年末に設計を終えて以来なので、結構久しぶり。この仕事は設計のみで監理はしない、という絡み方だったし、ちょうどコロナとも重なってしまったので、設計終了後やや疎遠になってしまっていた物件だ。
屋根は既存の青瓦、壁は左官仕上げ、ハイサイドの連窓。設計通りというかイメージ通りにできていた。模型では屋根はシルバーにして、軽快な感じにしていたけれども、元々既存の瓦屋根を活かすという話だったのでそれでよし。白壁とのコントラストがまぶしい。
お盆中に引っ越しは終わっていて、クライアントはもう住んでいるんだけれども、この日はお留守で中には入れず。現場は終盤で、外構の塀を作っているところだった。