先週の土曜日は岩倉の家の地鎮祭。まだ不確定の要素もあるのだが、なんとかかんとかここまで漕ぎ着けた。
敷地四隅に砂やお米や塩やお酒を撒いて、二礼二拍一礼して終了。その後はクライアント・工務店と今後の工程などいくつか打ち合わせ。打ち合わせを終えて、午後から大津の2kwgalleryで開催中の長尾圭さんの展覧会を見に行くことに。
前に来たのは琵琶湖の花火大会の時だからちょうど一カ月ぶり。中に入ると、前よりもギャラリーっぽくなっていた。というのはなんだか変な話だけれども、クライアント・空間・作品の親和性が増したというか、一晩寝かせておいしくなったというか、はたまた単なる僕の心境の変化か、最初の展覧会の時よりもギャラリー空間としてしっくりしてきたような気がした。
長尾圭さんの作品は、2kwgalleryが大阪の京町堀にあるころから何度か拝見していて、僕の中では2kwgalleryというとなぜか長尾さんの作品が思い浮かぶ。これはおそらく長尾さんの作品と2kwgalleryの南窓から見えていた靭公園の銀杏の風景とをつなげて記憶しているからではないかと思う。
当時の2kwgalleryの南窓から見える銀杏は街路樹によくあるような、やたら剪定されて樹形がおかしくなってしまったものではなく、とても自然に成長している美しい銀杏であった。その木漏れ日とギャラリーの白い壁面と長尾さんの作品が僕の中ではきれいに混ざり合ってしまっているような気がする。テニスコートに面しているというのも、なんとなく優雅な感じがしていて、ここで過ごす時間はなかなか贅沢な感じがしていた。
そんなことをモヤモヤ考えながら1時間ほど話をして、京都に戻る。
それにしても、行きつけのギャラリーがあって、しかもそれが自分の設計というのはなかなか贅沢な話だ。