昨年末に2kwgalleryを訪れた際、ギャラリーのオーナーから、「今度2階の展示室でシャボン玉をたくさん飛ばすから床とか壁とか養生した方が良いのかな?」と質問されたので、「よっぽどシャボン玉を飛ばすんだったら滑って転んでも危ないし、何か考えた方がよさそうですね・・」みたいな話をしていたんだけれども、最終的にはそれほど飛ばさないということに落ち着いたみたいで、養生みたいなことはしないことになった。
どちらかというと2kwgalleryは今まで平面作品の展示が多かったのだけれども、今回はインスタレーションみたいな展示らしいので、自分の設計した空間を作家がどのように解釈してどのように使わうのかはちょっと気になる。ということで昨日、明楽和記さんの「絵画」展に行ってみた。
1階は床にビー玉が転がっていて、壁面には赤と青のパネルが展示されていた。このパネルにはアイスクリームが載せられていたんだけれども、ギャラリーに付いたときにはもう溶けきっていた。展示期間中は1日に数回アイスクリームを新しく置くとのこと。
階段の踊り場には緑のパネル。ここもアイスクリームは解けてしまっていたけれども、帰り際に見ると補充してあった。
階段を上がっていくと、センサーに反応して壁面に設置されたシャボン玉装置からシャボン玉が飛んでくる。
もう一つのギャラリーも同様にセンサーに反応してシャボン玉が出てくるんだけれども、シャボン玉は3階の階段室に繋がっている小窓から吹き出してくる。
設計の際、不整形な敷地という条件はあったとはいえ、意識的に不整形な平面形状にしていったんだけれども、そんないびつな空間の中を球体がふわふわしていくのはなんだか不思議な感じ。シャボン玉の表面には窓の光や周囲の景色、自分の姿も映り込んでいる。最初はもっとドバーッと出てくるのかと思ったけれども、音もなく降りてくるシャボン玉のささやかな感じも良かった。
作家の意図と関係ないかもしれないけれども、なんというかやっぱり、シャボン玉ってちょっと切ないなー。