浜松 ・ C (2007)

クライアントは所謂団塊の世代である。退職後彼はこの人里離れた山中で半自給自足の生活を送る。

生活機能の収められた一辺約7mの正方形のボックスに広間と作業場が連続し、それらを大きな屋根で包み込んでいる。目の前にはただ空と山がひろがり、聴こえてくるのは、風の音・木々の音・虫の声・鳥のさえずり・川のせせらぎ。

土に触れ、大いに思考し、内省し、残りの人生を豊かなものにしてほしい。
そして命が尽きれば、この家とともに朽ち果て、大自然の中に還ってゆくことを僕は夢想するのだ。


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